板東収容所のバーチャル・ツアー

バーチャル・ツアーのスタート:収容所の概観図

 
 
1. 正門
2. 管理棟
3. 収容所管理棟東側の建物
4. 第2広場(点呼広場)
5. 下士官兵用居住棟(バラッケ)
6. バラッケの東側の区域
7. 別荘地区「板東東部」
8. 第2厨房、穀類倉庫、収容所製パン所
9. 酒保
10. 収容所精肉所
11. 温水浴場
12. 料理屋台
13. 水晶宮とビリヤード場
14. 下の池(南池)
15. 石版印刷所
16. 音楽堂と士官用カジノ
17. 植物園
18. 「シグナルベルク」という監視小屋がある丘
19. 上の池(北池)
20. 慰霊碑
21. 士官用居住第1・2号棟(士官用バラック)
22. 士官用精肉所
23. 枢密顧問官地区「板東北部」
24. 造船所
25. 医務室
26. 収容所図書室、読書室
27. 収容所印刷所、製本所
28. 化学実験室
29. 水濾過装置(パームチット式装置)
30. ケーバーライン写真館
31. 第1厨房
32. 居住棟西側の区域
33. バラック第1号棟
34. 第1広場
35. 「タパウタウ地区」
36. 菓子屋ゲーバ
37. ボウリング場と付属食堂
38. 営倉と衛兵所
39. 借り上げ地
40. 乙瀬川の水浴場
 

ここでは板東俘虜収容所の施設を一巡してみることにしよう。主として依拠した資料は、ヤコービーによって描かれた収容所の地図(1919年4月1日現在のもの。DIJ-Signatur D 3)と、『日本・板東俘虜収容所案内Fremdenführer durch das Kriegsgefangenenlager Bando, Japan』(DIJ-Signatur B 04)である。このうち後者は、1918年8月に久留米から板東に移送された捕虜たちが到着した際に収容所印刷所が作成し、新しく到着した捕虜たちにプレゼントとして贈られたものである。出版の費用は掲載された広告によりまかなわれた(1)。ヤコービーの地図はもともと収容所当局の委託により作成されたものを収容者たちの利用に供するために小さな縮尺で作り直したものである。印刷は収容所内の石版印刷所で行われ、捕虜たちはこの地図を自分で購入し、収容所外部に郵送することもできた(2)。以下の記述には、このほかに収容所内で発行されていた新聞『ディ・バラッケDie Baracke』(DIJ-Signatur A 2)と『日刊電報通信Täglicher Telegrammdienst Bando』(T.T.B. と略記。DIJ-Signatur A 1)、および『板東収容所案内記[ママ、正誤:アドレスブック] 1917/18年Adressbuch für das Lager Bando 1917/8』(DIJ-Signatur B 12)を参照している。

 

 

(1) T.T.B. Bd. 4, 15. Juli 1918, S. [3]
(2) T.T.B. Bd. 6, 24. Mai 1919, Nr. 37, S. [4]