板東収容所のバーチャル・ツアー

12. 料理屋台

 
 

『日本・板東俘虜収容所案内』に載せられた料理屋台の広告はこういうものである。「収容所屋台の豊富なメニューの朝食・夕食をお勧めします。自慢の料理で毎夕おもてなし。各種特別料理などは夕方6時までございます。定期購入もできます」(1)

 

『日刊電報通信』の広告から、祭日や普段の日のメニューがどのようなものであったかがわかる。

  • 1918年1月の皇帝誕生日には、朝食には焼きソーセージ、ポテトサラダ、カツレツ、ジャーマンポテト。夕食にはザウアーブラーテンとジャガイモの蒸し団子(2)
  • 1918年の復活祭には、二種類のコース料理があった。一つめのコースは酢漬け牛肉の煮込み(ザウアーブラーテン)と蒸し団子、二つめのコースはカッセル風骨付きあばら肉にチリメンキャベツの付け合わせ(3)
  • 1918年のクリスマスには、二種類のコース料理を予約することができた。一つめのコースは鯉の姿煮、バターソース、ゆでジャガイモつき。二つめのコースは豚肉のローストソテー(シュヴァイネブラーテン)、キャベツの蒸し煮、塩ゆでジャガイモ(4)であった。
  • 一日中いつでも、野菜もしくはポテトサラダの付け合せつき焼きソーセージがあった(5)
  • 毎日新鮮なレタスサラダ(ドレッシングかけ)(6)があり、できたての酢キャベツ(ザウアークラウト)が提供され(7)、後には、あばら肉のアスピック料理とソーセージ入りサラダも提供された(8)
  • 1919年3月には塩漬け肉、ザウアークラウト、エンドウ豆のピューレ、という料理がくりかえし宣伝されている(9)

 
 
 

(1) Fremdenführer durch das Kriegsgefangenenlager Bando, Japan. 1918, S. 12
(2) T.T.B. Bd. 3, 26. Januar 1918, S. [4]
(3) T.T.B. Bd. 3, 26. Januar 1918, S. [4]
(4) T.T.B. Bd. 5, 16. Dezember 1918, S. [3]
(5) T.T.B. Bd. 3, 30. März 1918, S. [3]
(6) T.T.B. Bd. 4, 23. Mai 1918, S. 3
(7) T.T.B. Bd. 6, 4. Januar 1919, S. 2
(8) T.T.B. Bd. 8, 4. Oktober 1919, No. 163, S. [6]
(9) T.T.B. Bd. 6, 13. März 1919, S. 2; T.T.B. Bd. 6, 21. März 1919, S. [2]; T.T.B. Bd. 6, 28. [sic, richtig: 29.] März 1919, S. [4]; T.T.B. Bd. 6, 4. April 1919, S. [2]