板東収容所のバーチャル・ツアー

14. 下の池(南池)

 
 

南池の現在風景 . 撮影:クラウス・ハーマー

下の池の今日の様子からは、ここでかつて捕虜たちがボートで漕ぎ回っていたとはほとんど想像もつかない。池はさほど大きいものではなく、池の中に水生植物が生い茂っているため実際よりもさらに小さく見える。

 
 

南池全景. 鳴門市ドイツ館所蔵の写真:ネガ番号 75-16

下の池での手漕ぎボート . 鳴門市ドイツ館所蔵の写真:ネガ番号 39-8

収容所のあった時代には、ここでベーマーという捕虜が1時間20銭で手漕ぎボート「ツェツィーリエ」号を貸していた(1)。南池を写した写真には小さなヨットが写っているものもある。これらボートは士官用居住バラッケ第1号棟の脇にあった造船所で建造されたものと思われる。下の池以外にも収容所の北の端に上の池があった。

 
 
 

(1) T.T.B. Bd. 1, 23. Juli 1917, S. 4